朝、6時に起きて集合場所へ。二手に分かれて車に乗り込む。東京都内から郊外へ向かう道は思ったよりも混んでいる。
少しづつ視界の中のビルは減っていき、視界の中の水色、緑色の割合が増えていく。
普段は10時ごろに起きる私には、6時に起きることが非常に苦痛だったが、そんなものはいつの間にか消えている。今日は朝10時から山梨の八ヶ岳に囲まれた場所にある、88PEAKSで過ごす。
移動
少しずつ高速道路を走る車も減ってくる。
人工的なビルなどは全く見えない。見えるのは緑が生い茂った山々。
気がつくと目の前には、他の山々とは完全に醸し出す雰囲気が異なる山が連なっている。八ヶ岳だ。
初めて見る八ヶ岳は、どこか、熊本の阿蘇山を思い出す。阿蘇山を前にした時と同じような緊張感。
高速を降りてから、ゆったりとした上り坂を登り続ける。標高がかなり高くなっていく。耳抜きをする必要がある。
標高はやはり、1000mを超えているようだった、道路標識が「清里」を示す。そろそろ到着だ。
到着・案内
比較的大きな通りから右折し、小道に入る。
右折してから、雰囲気が大きく変わる。通りでは、飲食店などもちらほら見えていたが、ここは完全に別荘地といった雰囲気。
綺麗な洋風な建物から、立派なロッジが立ち並ぶ。
そんな中、控えめな佇まいだが、赤色が目立つ看板が視界に入る。
「88PEAKS」
到着だ。
今日は、取材で山梨県の八ヶ岳の麓、「清里」に位置するプライベートサウナ”88PEAKS”にお邪魔する。
到着して、早速オーナーの方が出迎えてくれる。
軽く挨拶をして、早速施設へ案内してもらった。
プライベートサウナということもあって、施設は高い木の塀の囲まれている。その中の通り抜けられる小道を抜けていく。
小道は、両脇が植物に囲まれており、歩いているだけで気持ちが落ち着いてくるような空気感。
そういえば、久々に自然に囲まれる場所にきた。そんな場所でサウナを楽しめるなんて、という気持ちで自然と笑顔になる。同様に、取材に同行する仲間もすでに全員が笑顔だった。
どこからか、木が燃える香りがする。
焚き火だ。すでに焚き火がメラメラと燃えており、自然とリラックスするような仕掛けなのか、すでに気持ちがいい。
ふと、小道を大きく左に曲がってみると、目の前になんとも言えない景色が現れる。
サウナのためだけの場所。ウリンで作られたデッキ。木で作られたサウナ室。石造りの水風呂。奥に佇む洋館。
ここからが本番だ。
サウナ
靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、水着に着替える。
それ以外は全て揃う。ハンドタオル、バスタオル、外気浴用のガウン。飲料水まで。
サウナに早速入る。
包み込まれるような柔らかい熱気。本格的なフィンランド式サウナ。
サウナ室も化学物質を使用しないオーガニックなシダー材で作り上げられており、今までにない心地よさと快適さ。
サウナに入ってからすぐは温度は80度ほど。しっかりと汗が溢れ出る。
「ここからじっくりと90度以上まで上がっていきますよ。」
そう言いながら、ロウリュをしてくれるオーナー。
入った時には想像もつかなかった熱気が全身を襲う。ただ、今まで私が体験してきた一般的なサウナとは質感が違う。
熱気が非常に優しい。
聞いてみると、使用している水は八ヶ岳の天然水だそう。水風呂も全て。
科学的な話はわからないが、それが原因なのだろうか。
5人で入っても余裕のあるサウナ室。
中心で薪がパチパチと心地の良い音を出して燃えている。
このストーブも、“ケンズメタルワーク”に依頼して製作したオリジナル。どこか愛着を持たせるような形で、上部で水の溜まる構造がかわいらしい。
気がつくと、10分経過。
汗と水分で体はすでに水浸し。
水風呂へ行く。
ドアを開けて外気の心地よさに包まれる。5歩で水風呂。それも八ヶ岳の天然水。
外気も14度ほどで、水はさらに冷たい。ただ、皮膚に針が刺さるような冷たさではない。どこか柔らかい冷たさ。
心の中で、60秒数える。次第に冷たさが抜けていき、動きたくなくなる。
60秒たった。
身体についた水分をタオルで軽く拭いてガウンを羽織る。
バカンスチェアが人数分ある。一番左のチェアへ腰掛け、最大限背もたれを傾ける。
これは、間違いなく至上最高のサウナ体験。
チェアに座って数秒で目が回る。何も話したくない。一ミリも動きたくない。そういう状況になった。
久しぶりの至高ととのい。
サウナ室に使用する木材、蒸気に使用する天然水、水風呂。全てが体験を作り上げる。全てが計算され、ちょうど良い距離感、温度感。
顔に感じる柔らかい風。もみの木が風に揺られる羽音。雲の合間から降り注ぐ陽の光。
10月12日が最高なタイミングだったのかもしれない。
シーシャとサウナ
「そろそろシーシャを出しましょうか?」
ととのいが覚めかけた頃に、声をかけてくれる。
「次、サウナ室に入って出た頃、15分後くらいにお願いします!」
2回目のサウナ室は、1回目よりも温度が高いのが扉を開けるとすぐにわかる。
今回も丁寧に薪の調整、ロウリュをしてもらう。
その手つきを見ているだけでどこか心地よくなる。
サウナ室は左右でベンチの高さ、奥行きが異なる。場所を変えながら、じっくりと今度は12分ほど温まる。
外へ出るとすぐにわかる。シーシャの香り。
マウスピースも受け取り、しっかりと吸い込む。
ヒノキの香り。
サウナとヒノキの相性がここまでいいのはなぜだろうか。
最高に美味しい。これが、88PEAKS MIXの一つ。
オリジナルでサウナとの相性を研究して作られたオリジナルミックス。
シーシャは2台お願いした。1台はヒノキベース。2台はピーチベース。
ヒノキはさっぱりと、香りを楽しむ。
ピーチは、桃の甘さを舌で楽しむ。
おまかせで選んでいただいたミックス2台が最高の相性。
ちなみに、サウナのととのいとは、
「サウナで血管が広がる」→ 「水風呂で急激に血管を収縮」という流れである。
そして、シーシャを吸引すると、たばこを吸った時と同様に血管が収縮する。
つまりは、通常はサウナで広がった血管を、水風呂で収縮させるだけだが、サウナの水風呂後にシーシャを吸うと、通常よりも血管が収縮する。
詳しいことはわからないが、ととのいの度合いが大きく体感異なった。もちろん良くなった。
体調との相談は必要だが、しっかりと水分と外気をしっかりと摂取し、適度にシーシャをととのい時間に吸うと、さらなるととのいの境地に辿り着けるのかもしれない。
また、目を瞑って、バカンスチェアに体を任せ、何も考えずにシーシャの香りに包まれる。
それだけで最高である。
サウナ飯・シーシャ飯
サウナの後は、サウナ飯にご招待してもらった。
サウナ飯なのか、シーシャ飯なのか。
シーシャのレビューはできるが、ご飯のレビューは難しい。
ただ言えることは、最高に美味しく、最高に優しいものだった。
サウナ後の空腹に、しっかりと味のあるローストポーク、ステーキ。
これだけで十分。
量もしっかりと。しっかりと5人で満腹になり、心地の良い睡魔に襲われる。
その後、室内も見せてもらう。
話を聞いていると、シーシャだけでの予約もできるそう。
誇らしげに立ち並ぶジーニー。
シーシャの味にも、基材にも存分にこだわった、まさにシーシャカフェがサウナの裏に隠れていた。
ちなみに、シーシャは、サウナの途中でもサウナの後でも、選択することができるとのこと。
サウナの後に、この場所でシーシャを楽しむことができる。
これ以上のシーシャを吸える場所はないのではないかと思う。
88PEAKS
ロケーション
〒407-0301
山梨県北杜市高根町清里3545−5521
料金(一人当たり料金)
- プライベートサウナ 1名利用 ¥10,000
- プライベートサウナ 2名利用 ¥6,500
- プライベートサウナ 3名利用 ¥5,500
- プライベートサウナ 4~6名利用 ¥5,000
(全てガウン・タオルのセット付)
他にも、宿泊、イベントのプランなどもありますので是非問い合わせてみてください!
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