東京・三軒茶屋にて、シーシャを提供する新たなお店が出来上がりました。シーシャ屋なのか。バーなのか。カフェなのか。どれにも分類することができないこれまでにない店舗です。実際に今回はCLOUDのライターが足を運ばせていただき、全てにおいてこだわり尽くされた”THREE”について深掘りさせていただきました。
THREE
”モノ”と”コト”と”ヒト”が集まる”THREE”
THREEとは、なんの”THREE” “3” なのか?
それは、こだわり尽くした内装や素材たちを意味する”モノ”。カクテルや音響などが奏でる体験を意味する”コト”。人と人の距離感まで考え尽くされた設計から生まれる人と人との出会いを意味する”ヒト”。それらが交わり空間を作り出していく、そういった意味での”THREE”です。
三軒茶屋の土地柄、クリエイターやアーティスト、アパレル関係の方も多く住むエリアなので、そういった人たちやカルチャーが交わる、地域に根ざした空間を創り上げたいとのこと。
THREEのスタッフさんは、女優さんや動画クリエイター、ミュージシャンやダンサーなど、180名の応募の名から選ばれた数人とのこと。スタッフさんとのコミュニケーションもTHREEの空間を色付け、組み立てる一つというオーナーさん。
「日常にインスピレーションを」を掲げる同店は、様々な角度のインスピレーションから、日常をデザインする体験を提供したいということから”THREE”という名前がつけられたとのこと。
ここから説明する内装や、メニューや、”THREE”の考え方を知ってみると納得します。
お茶との歴史も深い三軒茶屋
三軒茶屋はもともと寺社仏閣巡りの休憩地として賑わっていたそう。
実際に、江戸時代中期には今の三軒茶屋交差点付近には3軒の有名な茶屋があり、人々のお休み処として有名な地でした。
だからこそ、その歴史を汲んだお茶のメニューなどが”THREE”では準備されています。
THREEに入ってまず思うのは、”非常に落ち着く空間”であるということ。それは、お茶からとっているやさしい”緑色”,”茶褐色”に包まれるからです。
これらのカラーもお茶の歴史を汲んだものになっていますので、THREEに足を運んだ際には見ていただきたいポイントの一つです。
テーブル、インテリア、細部までオーダーメイドの内装
ここまで内装にこだわり尽くされたシーシャ提供店を他に知りません。というほど、こだわりが詰まったTHREEの内装。シーシャカフェの紹介ですが、少し多めに文量をとってしまいます、取らざるを得ません。
最高級の木材が使われたカウンター
カウンターは2種類あるのですが、まずは木材を使用したカウンターのご紹介。
聞いて信じない方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのカウンターの一枚板は2000年以上前に自生していた樹齢300年を超える木だそうです。
山崩れや火山の噴火などで「1000年以上」地中に埋もれていた木は神代木(ジンダイボク)と呼ばれ、THREEでは楡(ニレ)の神代木が使用されています。
奇跡的な条件が重なり、それだけ時間が経っても朽ちていない木材のため非常に価値も高く貴重な木材になっています。
そんな神代楡(ニレ)が使用されたカウンターでお酒を嗜みながら、シーシャを吸う。普段とは違う感情が生まれそうです。
お茶が練り込まれているカウンター
ラウンド型のこちらのカウンターは、落ち着いた肌触り、左官の仕上がりになっています。
こちらのカウンターは、THREEのコンセプトの中心にもある”お茶”の葉が練り込まれています。グランドメニューでも使用しているお茶の契約農家さんの廃棄茶葉を使用しているそうです。
よくみるとわかるのですが、人が言われなければ気が付かないような細部にまでこだわりがあることが十分に伝わってきます。
最高の時間を過ごすためだけのオリジナルインテリア
THREEのインテリアは、長時間同じ空間で過ごすことが想定されているため、その体験を最高のものにするためにも、すべてゼロからデザインされ、作り上げられています。
サイドテーブルも、一本の杉の木を輪切りにし、最適な高さのテーブルとして生まれ変わっています。シーシャの台を置く場所、ドリンクなどを置く場所、など段に分かれているデザインが特徴的です。
カウンターで使用されるハイチェア、ソファのクッションやファブリックにおいても全てゼロからデザインされたオリジナルのインテリアが使用されています。
長時間座っていると疲れがちなカウンターですが、長時間座っても疲れないような設計がなされています。
最高の2時間がストレスなく過ごせることは言うまでありません。
お茶から珈琲までここでしか楽しめないドリンクメニュー
三軒茶屋と結びつきの強い”お茶”へのこだわり
お茶との結びつきがある三軒茶屋らしい抹茶を使用したドリンクにも注目できます。
最も人気なメニューである”Matcha Latte No.1(Hot/Ice)”では、福岡の八女の高級抹茶が使用されています。機械ではなく、石臼で粉末にされた抹茶のみが使われたこちらの抹茶の旨味と、香り、バランスの良い苦味は普段お茶を飲まない方でも容易にわかるかと思います。
聞くところによると、この方法を使った抹茶の粉末は1時間で30gほどしか取れないとのこと、、
抹茶だけではなく、ほうじ茶を使ったラテなども、目の前でミルクの上にお茶をミックスしてもらえます。
Raw Sugar Roastの豆を使用したこだわりのスペシャリティコーヒー
THREEでいただけるコーヒーは、コーヒー好きであれば知らない人はいないRaw Suger Roastが監修。
浅煎りのシングルオリジンを使用したドリップコーヒーから、フラットホワイトなど本格的なコーヒーを専属のバリスタがオーダーを受けてから一杯一杯丁寧に淹れてくれます。
シーシャとコーヒー、コーヒーとスイーツ。どれをとっても好みの組み合わせを見つけられるでしょう。
専属パティシエが仕上げる抹茶テリーヌ、ほうじ茶プリンなどのスイーツ
THREEには専属のパティシエが常駐しています。そんなパティシエが仕上げるのは、ここまででご紹介したドリンクや、シーシャとも相性が抜群のオリジナルスイーツです。
見た目も味も衝撃的な抹茶テリーヌ
人気No.1のスイーツは京都宇治産の上質な抹茶をふんだんに使用した抹茶のテリーヌ。
美しい抹茶の深緑のテリーヌは、2つの異なる食感を味わえる仕上がりです。生チョコを食べているかのような優しい口当たりですが、抹茶の深い甘味と苦味、旨みを味わうことができます。
取材中も営業されていましたが、ほとんどの方が注文しているほどの人気ぶりです。
そのほかも色々なドリンクと合わせた試したいスイーツ
他にも、ほうじ茶プリンや、レアチーズケーキ、手軽にオーダーできるカヌレ、ボンボンショコラなどお好み、気分に合わせて注文できるスイーツメニューが充実しています。
スタッフさんのおすすめでは、
- 抹茶のテリーヌ × Matca Latte
- 抹茶のテリーヌ × ほうじ茶ラテ
- ほうじ茶プリン × ほうじ茶ラテ
などのようなお茶とお茶の組み合わせでのオーダーがおすすめとのこと。
オリジナルカクテルとのペアリングも可能な最高のシーシャ
もちろんどの時間でもシーシャを楽しむことができます。
シーシャ歴4年のシーシャ作り手であり、THREEマネージャーのEITOさんがTHREEでのシーシャとカクテルについて詳しくご説明してくださいました。
頻繁にシーシャを吸わない方も安心のミックスメニュー
シーシャ屋さんではメニューがないことも多いですが、THREEではあらかじめオリジナルミックスがメニューで提案してあります。
ヒアリングをしてもらいながら、オリジナルミックスを選んでもいいですし、メニューにないフレーバーなどももちろんあるようなので、自分オリジナルのミックスを提案してもらって注文をすることもできます。
THREEで初めてシーシャを吸われるお客さんも多いようで、そこまで頻繁にシーシャを吸わない方でも安心できるようなメニュー設計、接客がしてもらえるのは安心です。
カクテルとのペアリングも複数から選択可能
バーとしてのメニューも充実しているTHREEですが、シーシャのオリジナルミックスとオリジナルカクテルのペアリングも注文可能です。
カクテルは銀座の「The Bar 草間」や代々木上原の「No.」などで経験を積み、さまざまなカクテルコンテストで優勝の実績のあるバーテンダーがメニュー監修。7種のコンセプトの詰まったシグネチャーカクテルと、3種のオリジナルモクテルがグランドメニューとして用意されています。
オリジナルシーシャミックスと、オリジナルカクテルのペアリングはセットで¥4,500とお得に値段もわかりやすく、もしかすると初めてシーシャを吸われる方はこちらの方が注文しやすいかもしれません。
中でも最も人気なシグネチャーセットは、”The Three & Sancha Vives”というメニュー。
“ボムシェル(ひのき)” “カルダモン” “ライム” “アールグレイ” “抹茶” “シングルモルトスコッチ”と少し多めのミックス。
時間経過と共に味の違いを楽しみながら、THREEの考える暖かくディープな三軒茶屋をシーシャの煙でイメージしているとのこと。
他にもちょっと変わったSHOTメニューもオリジナルで3種用意されているので興味のある方はぜひ試してみてください。
香水や好きなドリンクなどをいうだけで再現してもらえる?
ちょっと変わったシーシャを楽しみたい方は、面白い注文の仕方もできるそう。
香水や、スターバックスの流行りのドリンクなどの味を伝えると、それに似たシーシャの煙を再現してもらえるそうです。
もはや、シーシャ作りをしている方は、香りを組み合わせる職人さんですので、自分が好きな香り(季節の香りなども伝えてみるなどいいかも)を伝えてみて、その香りを煙で楽しむことができるんです。
少しマニアックなシーシャのセッティング
ここで少しマニアックなシーシャのお話。
THREEでのシーシャのセッティングは、利休ボウルとKaloud Lotus1 の組み合わせがメインですが、ターキッシュボウルと、ジャンボターキッシュリッドのセッティングなども選択可能なそうです。
利休ボウルは、岐阜の美濃焼ブランドEGG SHISHAコラボのTHREEオリジナルオーダー製のものです。釉薬(陶器の色付け)には、カウンターにも使われている茶葉が練り込まれています。
ぜひ、気になる方はボウルも覗いてみてください、、!
EGGSHISHAオリジナルボウル利休とは? 千利休という歴史的な茶人をコンセプトに作られた日本のシーシャメーカーEGGSHISHAの手がける第二のシリコンファンネルのモデルです。 EGG SHSIHAはドイツを中心と[…]
2人で行くとどれくらいになる??
ここまでこだわりが詰まったメニューや内装のTHREEですが、気になるのは値段です。
料金形態は、18時までと、それ以降で少し変わるようです。
▫️オープンから18時
- チャージ なし
- シーシャ ¥2,500~
- ドリンク ¥700~
- シェア代金 ¥1,000
> 二人でシーシャ1本を注文する場合、一人¥2,700~
▫️18時以降
- チャージ ¥800
- シーシャ ¥3,000~
- ドリンク ¥700~
- シェア代金 ¥1,200
> 二人でシーシャ1本を注文する場合、一人¥3,600~
THREEの基本情報
〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2丁目10−14 GREST三軒茶屋 2F
営業時間
OPEN 11:00~29:00
☎️03-6687-3091
CLOUD小噺。こんな店舗が市場を作る。
最後に、CLOUDとしての小噺。
現在、全国でシーシャ提供店は1500店舗、東京都内だけでも500店舗はあると言われています。その数は、2020年ごろのコロナウイルスが流行し始めてから一気に伸びたような印象です。
シーシャへの注目も、シーシャの知名度も格段に日に日に高くなっています。
今回THREEさんにお邪魔させていただき、シーシャに関する記事を制作したり、シーシャアイテムを一般家庭で楽しむユーザーや全国の店舗に提供させていただいている身として、”こんな店舗がシーシャの市場を作るのでは”と感じました。
シーシャだけではなく、茶や、コーヒー。”シーシャがあるから”いい。のではなく、”シーシャがあるからよりいい”のです。
THREEのお客さんの中には、シーシャを吸わないお客さんもたくさんいらっしゃいます。シーシャを知らないお客さんもいることでしょう。
シーシャを知らない方が、シーシャと出会う場所、シーシャの良さを知る場所。そんな場所にTHREEはなるのではないでしょうか?そんな場所になればいいというのがCLOUDとしての願いでもあります(烏滸がましいですが)
シーシャ以外の入り口で、お客さんを集め、きたお客さんにシーシャというもの、シーシャの良さを知ってもらう。そんな集客の仕方をし始めたお店も増えてきたのではないかと思います。
そんなお店が日本のシーシャを日本にも”文化””カルチャー”として根付かせていくのかと思います。
この度は、取材へのご協力ありがとうございました。CLOUD一同。