今回は、アメリカ最大手のシーシャショップ,メーカーのHookah Johnを運営する、”John Naddour”氏にインタビューさせていただきました。
どのようにして、Hookah Johnが設立されたのか?アメリカのシーシャ市場はどのような状況なのか?Johnが考えるシーシャの良さとは?
世界最大規模のシーシャ見本市、HOOKAH EXPO WORLDWIDE も運営するJohnに多くの観点から質問をさせていただきました。
- 1 軽く自己紹介をしていただけますか?
- 2 Hookah Johnはどのようにスタートしたのでしょうか?
- 3 倉庫のツアーもオンラインで
- 4 2009年ごろにじで事業を始めてから13~4年経っていますが、シーシャ市場に大きな違いは見られますか?
- 5 Hookah Johnが自社製品に取り掛かるようになるまでどれくらい時間はかかりましたか?
- 6 タバコ市場における、規制やたばこ税などについてはどのように対応しているのでしょうか?
- 7 Hookah Johnの将来はどのようにお考えですか?
- 8 たばことシーシャ市場との違いについてどのようにお考えですか?
- 9 Johnの好きなシーシャライフ
- 10 自分でシーシャを作ったりもするのですか?
- 11 Hookah John シーシャ一問一答
- 12 Special thanks.
軽く自己紹介をしていただけますか?
まず、このようなインタビューの機会を作っていただきありがとうございます。また、日本においても私の商品が評価されているということを非常に嬉しく思います。
今回、少しでも日本のシーシャカルチャーに触れ、また、Hookah Johnのこと,Hookah Johnの商品のことを知っていただけると非常に嬉しいです。
まだ日本には行けていませんが、日本自体には以前から強く関心を持っています。近い将来日本にいけることを非常に楽しみにしています。
Hookah Johnは、14年前からスタートした会社です。フレーバーからパイプまでの小売、卸売に”オンラインで”主に取り組んでいます。
また、パイプやボウル、HMSから炭までHookah Johnのプロデュースした商品を多く販売しています。
イベントの運営もしており、毎年10月にアメリカのラスベガスで、Hookah Expo Worldwideを開催しています。この展示会では、非常に多くのブランドが毎年参加し、現在世界最大規模もものになっています。
今まで幾つかの世界の大規模なシーシャの見本市をCLOUDではご紹介してきました。 今回は、皆様も馴染みのあるブランド(人)である「Hookah John」が毎年ラスベガスで開催するシーシャの見本市" HOOKAH EXPO WORL[…]
Hookah Johnはどのようにスタートしたのでしょうか?
リーマンショックの悲劇
Hookah Johnは14年前からスタートしました。
実は、私は不動産業界でビジネスをしていました。ですが、2008年のリーマンショックで全てが変わりました。リーマンショックで、不動産業界で、なおかつアメリカで事業を進めることは難しくなっており、これからどのように生き残っていこうかと打ちひしがれていたのです。
毎晩、シーシャを吸いながら、その時間で疲弊した心を癒しながら将来のことを考えていました。
その時にふと、「中東のシーシャというカルチャーをアメリカに持ってくるのはどうだろうか」と思いました。
それが、Hookah Johnの始まりです。
2008年においてはすでにアメリカにおいても、シーシャはある程度アメリカにも入ってきており、コミュニティーもいくつか出来上がっていました。ですが、それがまだ形成中であることには間違いありませんでした。
それは、アメリカだけではなく、ヨーロッパなどでもそのような状況でした。
良かったことは、それぞれの国でシーシャというカルチャーが形成されていく中で、それぞれの国が全く異なった形のカルチャーを作り上げていたということです。それは機材なども、それぞれの国のブランドが独自に作り上げていっていたということです。つまり、アメリカでもアメリカ用の製品を作る余裕がまだマーケットにあったのです。
例えば、ブラジルでもシーシャは盛んですが、それはアメリカのものとは全く異なります。ロシアとブラジルのシーシャカルチャーが異なっていることを見てもわかると思います。
Hookah Johnの誕生
まずは、炭の販売から始まりました。炭の販売から2~3年で、次にボウルをリリースしました。
それに加えて同時に、小売のビジネスも始めて、成長させ続けていたので、シーシャのフレーバーなどについてもかなり気を使い、選定、販売していました。エジプトや中国などのフレーバーから始まり、ドイツ、ロシア、ウクライナなどのフレーバーも取り扱い始めました。
その後、アメリカのフレーバーブランドも出てきましたので、それらの取り扱いも順次進めてきました。
その他にも、多くのボウルやヒートマネジメントを中国で生産し、販売しました。
現在でも非常に多くのボウルを定期的にリリースしています。
それぞれの国に合わせて、一つのボウルブランドにおいては多くのパターンのボウルがあることは,Hookah Johnをみてもわかると思います。
倉庫のツアーもオンラインで
インタビューの途中で、倉庫内のツアーもしてくださいました。
強大な倉庫が宝箱のように見えるような場所です。
大量のHookah Johnの製品たち。まだ公開されていないボウルなどもあり心躍りました。
日本で主に流通し、人気があるのはHookah John 80feet ESPANAというモデルですが、Hookah Johnの製作するボウルのラインナップはかなり広く、エジプシャンボウルから、ロシア系フレーバーに合わせたボウルなどです。
炭には創業当初から取り組んでいることから分かるように、かなり力を入れており、とてつもない在庫量です。
2009年ごろにじで事業を始めてから13~4年経っていますが、シーシャ市場に大きな違いは見られますか?
一つ言えることは、常に市場が成長しているということです。
多くの人が、新たなソリューションやアイテムを開発し、市場に出しています。例えば、ヒートマネジメントにおいてそのイノベーションはわかりやすいと思います。
ヒートマネジメントのイノベーション
Kloud Lotusが発表されたのも、7~8年前ですし、それは最も古いヒートマネジメントというわけではありませんでした。
ですが、それ以前のヒートマネジメントはシンプルで、そこまで考え込まれたような、ユニークな構造ではありませんでした。
ですが、Kloud Lotusが発表された時、市場に衝撃が走りました。
炭を入れて位置や蓋の開け閉めで温度の調整が非常に簡単にできること自体が珍しかったのです。
ボウルのイノベーション
ボウルはどちらかというと、クリエイティブに変容を遂げていきました。
元々広く流通していたのは、エジプシャンボウル、ターキッシュボウルでした。
ボウルは、シーシャの“ベーシックな部品”で、機能を果たせばそれで十分だと考えられていたのです。
また、同様に、中国において安価なものも出てきましたが、品質が良くなかったりしました。
その時に、いくつかのブランドが、見た目,その他機能などにもしっかりと力を入れたアイテムを販売し始めました。
見た目が重要視されるようになったのは、ボウルにおけるイノベーションの一つでした。
Hookah Johnが自社製品に取り掛かるようになるまでどれくらい時間はかかりましたか?
すごく早かったです。2~3年くらいだと思います。
元々は、中国でOEMを活用していたのですが、そこからすぐにボウルやヒートマネジメントを自社でデザインして販売することができるようになりました。
2010年ごろに、Alien bowlをリリースしたのが最初だったと思います。
タバコ市場における、規制やたばこ税などについてはどのように対応しているのでしょうか?
アメリカの税システムはそこまで厳しいものではありませんし、納得できないようなものではありません。
Al Fakher 250gへのタバコ勢は、10$ほどでしたが、それは25$にはなりました。
それは他の国に比べて比較的軽いとは思います。ただ、オーストラリアや日本などタバコ税が非常に高い国においては、それは大きな問題を引き起こすと思います。
それは、密輸や脱税などです。そういったことを実行しようとするモチベーションが働いてしまう構造になっていると、法令に従い、税金も支払っている業者がフェアに闘うことができません。
特に、この業界ではたばこ税がかなり大きいので、そもそもの競争のスタートラインが大きく異なってしまいます。
私個人としては、税金というものは社会にとっても必要ですし、支払うことに対してストレスもありません。
ですが、それらは納得ができるものでなければなりません。
その点ではアメリカでは非常にこの業界もビジネスがしやすいと思います。
カナダやオーストラリアでは、たばこ税が数百%すると聞いています。そうなってくると、10$の商品が消費者の手元に届く時には、100$を超えてくるような値段になってしまうのです。
それは高すぎるなと思ってしまいます。これらのケースにおいては、政府は介入しすぎですね。
税金の話は気分が悪くなるので、この辺でやめましょう。笑
Hookah Johnの将来はどのようにお考えですか?
長年、Hookah Johnは、新しいプロダクトを作るインスピレーションや、大望を持って、製品開発に取り組んできていました。
ですが、パンデミックが起こり、ここ数年はかなり厳しい状況でした。
売上が減るとかそういう問題ではなく、何が次に起こるのかわからないということから、それ以降の予測を立てて、新しいプロダクトを作っていくために必要なインスピレーションが奪われてしまったような感覚です。
すぐに終わると言われていましたが、今振り返ると分かるように非常に長く続くことになってしまいました。
コロナは、我々のチームの将来への大望やクリエイティビティを奪ってしまっていましたが、今はかなり落ち着き新たなプロダクト開発にも力を入れられています。
世界の経済状況なども不安要素にはなっていますが、それらにも合わせて、新商品の開発や、HEW(Hookah Expo Worldwide)などの開催もできるようになってきたので、力を入れていく予定です。
たばことシーシャ市場との違いについてどのようにお考えですか?
たばこは非常に手軽です。
喫煙者は、どこでもいつでも吸いますし、朝起きてコーヒーを飲みながら、朝食を終えてから、出勤する車の中で。
どこでも好きな時に吸えるのがタバコです。私も喫煙者だったためその点はよくわかります。
ですが、カナビス(大麻)やタバコなどと、シーシャは完全に違う目的で使用する、完全に異なった製品だと考えられていると思います。
つまり、それらは大きな局面で見ると競合になりうるとは言えますが、それぞれを見ると競合しているとは言い切れないということです。
例えば、大麻であれば、2~3回のパフ(吸い込み)で楽しむ十分です。それが他の製品と大きく異なることはその嗜好体験からも分かると思います。
シーシャは特殊な時間を作る嗜好品
シーシャは、他のタバコやマリファナとは違って、セッションを楽しむ嗜好品です。セッションは1~2時間などの比較的長い時間楽しむもので、ユーザーをハイにするものでもありません。
シーシャを囲んで、人とのコミュニケーションを楽しんだり、飲み物や食事を楽しんだりします。
シーシャは、タバコとも、マリファナとも、葉巻とも全く異なるものだということで、全く異なる嗜好体験を作り上げているということです。
また、それらは、嗜好体験においてもニコチンの強さにおいても、楽しみ方も、目的も全て互いに異なっています。
それぞれの嗜好品の良さも悪さも、もちろんあります。
タバコや葉巻は、匂いがついてしまいますし、タバコは特に健康被害が大きいです。
もちろん、どの嗜好品を選ぶこともできて、どの嗜好品を選んでも正解も不正解もありません。
ただ、シーシャは、非常に楽しみやすく、香りも良いため非常に多くの人に楽しめるものなのではないでしょうか。
Johnの好きなシーシャライフ
私は仕事の環境ではシーシャは吸えるようにしています。
今、このインタビュー中にもシーシャを吸っていますし。笑
それでも、特に好きなシーシャを楽しむシチュエーションとしては、友達や仲間と楽しむシーシャの時間です。友達や仲間だけでなく、知らない人と一緒に楽しむシーシャも非常に好きです。
シーシャの味だけに集中してシーシャを吸うことは、ほとんどないです。大体何かをしながらシーシャを吸うので、それをサポートするような役割をシーシャが果たしているのだと思います。
人との会話であったり、飲み物を楽しんだり、食事を楽しんだり。
シーシャを吸う体験においては、どの側面も私は好きだと思います。
外で吸うシーシャ体験はその中でも特に好きですね。
自分でシーシャを作ったりもするのですか?
もちろんです。一人で吸うシーシャも好きですので、よく一人でシーシャを吸います。
例えば、今日の朝は、朝5時に目が覚めたので、シーシャを準備して一人で自宅でシーシャを吸っていました。
なんていうのか、世の中が動き始める前の静寂の中で吸うシーシャは最高ですね。非常に落ち着いていて、考え事におも集中できる。
週末とかは特にそうです。週末は、世の中が動き始める時間もそこまで早くないので、よく朝早起きしてシーシャを外で吸いますね。
Hookah John シーシャ一問一答
■ 好きなフレーバーと好きなブランドは?
好きなブランドはシンプル。Tangiersです。フレーバーは、ブランドにもよるのですが、シトラスミントのような香りが好きでいつも吸っています。ライムやレモンなども好きなので、柑橘系が好きなのかもしれません。
■ フレーバーはミックスしますか?単品で吸いますか?
単品で今までは吸っていたのですが、一度ロシアに行った時に、フレーバーを指定しようとすると、「ロシアではフレーバーを指定するのではなく、どのようなものが吸いたいのかを言ってもらいます。それに合わせてお好みのミックスを作らせていただきます。」そう言って出されたミックスが最高に美味しかったんです。その時もTangiersが3~4種類ほどミックスされていました。それ以降はミックスもするようになりましたね。
■ 他の人に作ってもらうシーシャの中で誰のシーシャが一番好きですか?
Hookah Johnのオフィス(倉庫)では、いつもシーシャをスタッフが作ってくれているのですが、そのうちの一人のシーシャが最近は好きですね。私がオフィスにいる間は、常にシーシャが吸える状態を作ってくれているのもありがたいです。笑
■ ヒートマネジメントを使いますか?直炭ですか?
基本的には、直置きです。ですが、Hookah Johnでも販売している直置きする際に、ボウルと炭の位置を少しだけ離すことができるこのシンプルなヒートマネジメントはよく使いますね。
■ 一回あたりどれくらいシーシャを吸いますか?
2回炭替えするくらいですね。1時間から1時間半くらいです。
■ ボウルで一番好きなのはどれですか?
80feet シリーズのボウルです。
■ 家か店ではどちらでシーシャを吸うのが好きですか?
家の方がいいですね。店で満足することは少ないです。
■ おすすめのシーシャカフェはありますか?
シーシャカフェ、ラウンジにはそこまで行かないのですが、ドバイに行った際のラウンジはすごく良かったです。
シーシャを吸う場所に関しては、味というよりは、雰囲気や居心地の良さを重視しているので、その場所が素晴らしかったですね。外でも吸えましたし。
アメリカのおすすめは常に変わっているので、決められないです。
Special thanks.
Dear John,Hookah John
Thank you for your taking time and giving a lot of new information to Japanese market.
Really looking forward your visit in Japan.
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