シーシャの炭を焚く際、「アルミホイルを円筒状にして被せたら、”煙突効果”ですぐに火がつく」と言う話、したことも聞いたこともきっとあると思います。
しかし、ふと思いました。
「煙突効果って何なん?」と。
と言うことで、今回は煙突効果とは何か、そして煙突効果によってなぜ炭が早く着火するのかについて調べましたので、共有しようと思います。
煙突効果とは
煙突効果の発生は、以下の3つの段階で説明されます。
①熱気の上昇で浮力が発生する
空気の密度は、温度が高いほど低くなります。
熱されて外部よりも高温になった煙突内は外部より空気の密度が低下するため、浮力が生じます。
②煙突の内と外で圧力差が生じる
ここで、煙突の内部と煙突の外部に浮力の差が生まれます。
この浮力により煙突下部で煙突の外部との圧力差(煙突下部<煙突外部)が生まれるのです。
③圧力差が空気を移動させる
この圧力差により、暖かい空気は煙突内を上昇して排気されます。
そしてそれと同時に煙突下部の隙間から冷たい空気が給気されます。
つまり、以下の図のような「ドラフト」と言われる「煙を排気する上昇気流」が生まれるのです。
これを煙突効果と呼びます。
ちなみに関西にある某テーマパークの「バックドラフト」というアトラクション。名前の「ドラフト」はこの記事で紹介しているドラフトのことなんだとか。
Ex.ドラフトについて
このドラフトは
- 煙突の径を大きくする
- 煙突の高さを高くする
- 煙突内部の温度を上げる
- 外部温度が下がる
と、ドラフトが強くなります。
ただ煙突の径に関しては、大きくしすぎるとかえって熱が拡散して冷却されるため、大きくしすぎには注意が必要です。
なぜ煙突効果で炭の着火が早くなるのか?
では、なぜ先ほど説明した煙突効果が発生すると、炭が素早く着火できるのでしょうか?
それは、簡単にいえば「空気の循環が促進されるから」です。
炭が燃焼するためには酸素が必要です。煙突効果によって煙突下部から送り込まれる冷たい空気があれば、炭に酸素を供給し続けることが可能になるということです。
酸素を常に供給することで、着火された炭の一部から燃焼が勢いよく広がっていき、炭全体の着火までの時間が短縮されると言う仕組みです。
HMSで発生する煙突効果
シーシャで発生する煙突効果は、おもにヒートマネジメントにあわられます。
シーシャは炭を使用することから、HMSにも煙突効果がみられるのです。
この記事では、HMSの中でもロータスを使って説明しましょう。
ロータスは蓋を閉めた状態で主に2箇所隙間があります。
それは蓋と本体側面下部の横長の隙間です。
この隙間はロータス内の空気循環のためにあり、これによってロータス内部の温められた空気が上昇して蓋から外部に排出されてロータスの内部と外部の圧力差が生じます。
それに伴って本体側面下部の隙間から外部の空気が入ってくるという空気の流れが発生します。
ロータス内部の炭は、この空気の循環によって酸素を供給され、燃焼を持続させることができるのです。