シーシャ屋さん、シーシャカフェ、バーで使用するボウルはさまざまです。シーシャパイプよりも、内装よりも、シーシャボウル(トップ、ハガル)によってそれぞれのお店の特徴の違いが出ると言っても過言ではないかもしれません。
今回は、シーシャ屋さんでよく使われているシーシャボウルと、それが生み出す違いについてご説明させていただきます。
シーシャボウルの違いとその特徴
シーシャボウルには、主に3つのタイプと、主に3つの素材の違いがあります。つまり、単純に考えても9つ以上の違いがボウルによってあるということです。
それだけ数があると、それぞれの特徴を掴んで、自分のお店に来るお客様の求めているシーシャがどういうものかを理解してマッチしているアイテムを選択することが必要になってきます。
まずは、それぞれの特徴を知り、それらを実際に使ってみて体感も含めて選択していくのが良いでしょう。
初めに簡単に、素材とタイプの違いについてまとめておきます。
ボウルのタイプ | ボウルの簡単な特徴 | ターゲット客層 |
ストレートタイプ | 味が濃くなりやすく、煙も重くなりやすい。 | ヘビーユーザー,中間層 |
ファンネルタイプ | シロップが多いフレーバーに最適。比較的煙も軽い。 | ライトユーザー層 |
ボウルテックスタイプ | 上記2つのボウルの中間のようなイメージ。 | 幅広く対応できる |
ボウルの素材 | 素材による特徴 | ターゲット客層 |
陶器製 | 熱伝導率も高く、全体でしっかりと温める。 | 幅広い。初心者から上級者まで。 |
ガラス製 | 熱伝導率は、この3つの中で最も高い。特殊。 | 幅広い。初心者から上級者まで。 |
シリコン製 | 主に隅からの熱がフレーバーに伝わる。 | 使用するフレーバーによって変わってくる |
それではここから、ボウルのタイプの違い、素材の違いに着目して細かくご説明していきます。
シーシャボウル,ハガル,トップのタイプの違い
ストレートタイプ
ストレートタイプは、ボウルの下部(内側)に穴が開いているタイプのボウルです。
画像を見ていただけるとわかりますが、フレーバーの水分が多いとフレーバーの水分(シロップ)が真っ直ぐ下に垂れていってしまいます。
ですので、このボウルは、アメリカ系などのシロップが多いフレーバーよりも、中東系のシロップの少ないパサパサしたようなフレーバーに適していると言えます。
特徴としては、構造上、シーシャの煙をダイレクトに吸うことができるようになっているので、しっかりと重みのある煙を味わえるということが挙げられます。
逆にいうと、少し重さのある煙が苦手な方、すぐにくらっときてしまう初めてシーシャを吸うような方には向いていないかもしれません(もちろん作り方にもよりますが)
ファンネルタイプ
続いて、ファンネルタイプのシーシャボウルは、筒状になっており、丈夫に円形の溝があるような構造です。
その溝にフレーバーを詰める構造になっており、シーシャの煙にも蒸気の成分が多くなります。そのためシーシャの煙も比較的吸いやすく、初心者の方でも気持ち悪くなりにくいと言えます。
イメージとしてはベイプのような優しい煙になりやすいということです。
ボルテックスタイプ
ボルテックスタイプのシーシャボウルは少し特殊なのですが、ストレートタイプとファンネルタイプのシーシャボウルの中間のようなイメージです。
あまり数も市場に出ていないボウルなので、実際に使ってみてばっちりあっていればこのボウルを導入するのもいいでしょう。
このタイプのボウルを使用しているお店も少ないので、あまりアドバイスを集められないのは難点になるでしょう。
シーシャボウル,ハガル,トップの素材の違い
最後にシーシャボウルの素材による違いを簡単にご紹介していきます。
陶器製
陶器製のボウルは、この中ではガラス製のボウルの次に熱伝導率が小さくなります。逆にシリコン製よりも熱伝導率は高いです。また、蓄熱性に関してもガラス製よりも小さく、シリコン製よりも大きくなります。
つまり、熱伝導、蓄熱ともにバランスの取れた、良くも悪くも最も一般的なボウルと言えます。
炭の使い方にもよりますが、平均的な早さでシーシャの煙もしっかりと出ますし、蓄熱性もある程度高いので、安定したシーシャの煙を出し続けることができます。
良くも悪くも温度が安定します。
また、シーシャのボウル自体がしっかりと熱を持つので、ボウル内のフレーバーが上部の炭からの熱と、ボウル自体が持つ熱でバランス良く全体的に温められるます。
市場に出回っているアイテムのほとんどがこちらの陶器製になっているので、何かこだわりがない限りは陶器製のボウルを選ぶのが良いでしょう。
シリコン製
続いてシリコン製ですが、蓄熱性、熱伝導率ともに低いです。つまり、温度が上がりにくく、温度が下がりやすい。そして、シーシャのフレーバーへの熱の伝わり方として、上部の隅からの熱の伝わりと、ボウル自体に熱が溜まり、そこから下から上に、という矢印での熱の伝わり方の2つがあるのですが、シリコンボウルにおいては、主に上部の炭からの熱の伝わり方の割合が大きくなります。
逆にいうと、炭の量でシーシャの煙の量、味のについてもコントロールしやすいとは言えます。
ですが、そのコントロールの難易度も高いため、かなり勉強が必要になります。
ガラス製
ガラス製のボウルも最近はよく見るようになってきました。
ガラス製のボウルは簡単に特徴を説明すると、「熱が上がりやすく」「熱が篭りやすい」です。
はっきりいうと、そのコントロールは若干難易度が高く、逆にコントロールできるようになれば、安定したシーシャの味、高温度でしっかりと煙も味も出すシーシャを作ることができます。
シリコンボウル同様に、かなりの時間をかけた訓練と勉強が必要になりますので、初めてシーシャを作ってお客様に提供していくような方にはお勧めできません。
その他
他にも実は木製のシーシャボウルなどもあります。
ですが、それらを全部説明していると今回の記事の文字数が激増してしまいますので今回は割愛とさせていただきます。
無難なのは、陶器製のボウル。
まとめですが、お客様に合わせたシーシャボウルのタイプ(ストレートかファンネル)を選び、ボウルの材質としては、陶器製をまずは選んで極めるのが良いでしょう。
シーシャボウルのタイプに関しては、シーシャのヘビーユーザーの方の割合が増えてくるのであればストレートタイプのしっかりとした煙を作ることができるボウルを少しずつ導入していくのもいいでしょう。
いずれにせよ、まずは難易度の低いボウル。そして、長い時間をかけて実験を繰り返しながらお店の色を出していけるようなシーシャボウルを選択していくのがベストです。
他にもシーシャ開業にあたって、行政手続きや、パイプやフレーバーの選び方などの記事もまとめておりますので、ぜひ見てみてください。
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