シーシャには、数え切れないほどの魅力があります。一息つきたい時、リラックスしたい時、作業のお供にしたり、友人と談笑したい時など、シーシャはその魅力を爆発させます。
しかしあくまでもシーシャはタバコの一種。体に悪いのかと疑問をもつ方もいらっしゃると思います。もちろん身体への影響は無視できません。そこで今回はシーシャが健康に与える影響を解説していきます。
ニコチンによる中毒性
そもそもニコチンとは
喫煙により、急激にニコチン血中濃度が上昇することで依存が形成されます。
そして、ニコチンは依存性を高めるだけでなく、血管収縮・血圧上昇・脈拍増加をきたし、心臓に大きな負荷をかけます。また、ニコチンの代謝物には発がん性をもつ物があります。
シンプルに言えば、身体に悪い、健康に悪影響がある。ということですね。
シーシャにはニコチンが含まれている
シーシャのフレーバーは、製造過程でタバコの葉を水で洗います。
その塩梅で、フレーバーやブランドごとにニコチンの残量が変わるのですが、中でもニコチンの含有量の多いフレーバーはダークリーフなどと呼ばれます。
このようにシーシャのフレーバーは一般的なタバコと同じくニコチンを含んでいます。下のような注意書きはみなさんみたことがあるのではないでしょうか?


どれくらいニコチンが含まれているのか?
ニコチンは水溶性のため「ボトルの中の水を通る時に濾過され、含有量が下がる」とも言われていますが、実際にはどうなのでしょうか?
Al Fakherが発表した研究によると、シーシャとタバコのそれぞれの煙の組成は以下のようになっています。
※使用したフレーバーはAlFakherの”Two Apples with Mint”




このように、シーシャの煙はタバコと比較するとニコチンの含有量が少ないことがわかります。
しかしながら、一回のシーシャのセッションでどれだけ吸うのか、どのフレーバーを使用するのか、どのようなセッティングで作るのかなどによって条件が変わるため、これをもってシーシャはタバコに比べると安全であるということにはなりません。
この研究について、詳しくはこちらからご覧ください。
紙タバコと比較されがちなシーシャ。しかし、シーシャについての研究はまだ十分になく、正しい情報が行き渡っているとは言えません。そこで今回はシーシャとタバコの煙に含まれる物質とその割合を比較していきます。 こちらの記事では、AlFakh[…]
1週間のニコチンの被曝量
Al Fakherが発表した、消費パターン(週に2回の水タバコと週に140本のタバコ)とした時のニコチン被曝量の比較(真ん中)は以下のようになっています。
※細かい条件などはこちらからみられますので、こちらの記事では省略させていただきます。


このように週2回の水タバコの使用者は、1日20本のタバコを吸うのと比べて、NFDPM、ニコチン、一酸化炭素への曝露が大幅に少ないことを示しています。
一酸化炭素の影響(ヤニクラ)にも注意すべき
酸素は赤血球のヘモグロビンと結びついて血液中で運搬され、体中に供給されます。
しかし、一酸化炭素は酸素と比べて200倍以上ヘモグロビンと結びつきやすく、赤血球の酸素運搬能力を低下させて酸欠状態を引き起こします。
シーシャを吸ってクラクラしたり、気持ち悪くなったりするのはこの一酸化炭素も原因の一つです。
ちなみにこのクラクラする現象は「ヤニクラ」といいます。詳しくは【ヤニクラの治し方】シーシャを吸って体調不良・ヤニクラになる原因と対処法で触れています。気になる方はぜひ。
まとめ
シーシャはタバコと比べるとまだ研究が進んでおらず、またタバコに比べると吸う人によって研究する際の条件が異なります。また発信する人、団体によって主張がまちまちであることが多いです。
今回紹介したAl Fakherの研究も、WHOが発表した「1時間のシーシャ喫煙はタバコ100本分に相当する」という主張への反論として書かれているという一面も見られます。
さまざまな主張がありますが、シーシャがタバコの一種である以上、実際に健康への悪影響があるのは確かです。自分の体と相談しながら、無理をせずに素敵なシーシャライフを存分に楽しみましょう!