シーシャ、と聞いて多くの方が想像するのは、チルやリラックスという言葉。興味はあるけど、そもそもシーシャってどういう仕組みで何を吸っているの?そんな不安や疑問もまた、多くの方が抱くものです。今回は、シーシャの身体へのリスクや成分などを詳しくご説明します。
シーシャとは?
まず、簡単にシーシャとは何か、についてご説明します。
シーシャとは中東ペルシア圏で生まれた”喫煙具”の一種で、水タバコとも呼ばれます。香りのついたタバコ葉を熱して吸うことで出る煙を、フィルターのように水の中にくぐらせて(濾過して)喫煙する嗜好品です。水の中をくぐらせることによって、熱を持った煙が冷却され、刺激の少ない優しく吸いやすい煙になるため、非喫煙者でも問題なく楽しめると思います。
フルーツや食べ物、飲み物、そしてお花など多種多様な香りを再現したフレーバーがあり、普段タバコを吸わない方でも吸いやすく、たくさんの煙やフレーバーの香りを楽しむことができます。
「そもそもシーシャとは?」という疑問にはこちらの記事でより詳しく書いておりますので、ぜひご覧くださいね。
シーシャとは? シーシャ(水タバコ)とは、中東ペルシア圏で生まれた"喫煙具"の一種です。この器具を使用し、煙を水をフィルターのようにくぐらせて(濾過して)喫煙するものになります。 水の中をくぐらせることによって、熱を持った煙を[…]
シーシャの煙に含まれる成分
シーシャの煙はタール・グリセリン・ニコチン・一酸化炭素・水蒸気で構成されています。成分は紙タバコと同じですが、割合は異なるので、比較してご紹介します。
参考 : Al Fakher社の研究内容
ここからもわかるように、シーシャの煙はタール・ニコチン・一酸化炭素という健康被害の大きい成分の含有量が非常に少ないと言えます。これら3種の合計比率は紙タバコが76.11%に対し、シーシャが25.07%となっており、煙に含まれる有害物質は比較的少ないと結論づけられます。
この理由は3点あります。
①製造過程でたばこの葉を洗浄しており、紙タバコと比べてニコチンの含有量が低い
シーシャフレーバーは洗ってニコチンを落とす工程が存在するため、水溶性のニコチンはある程度落ちていると言えます。
②シーシャは水を潜らせて吸う際に水がフィルターとなり煙の有害物質が少なくなる
タバコでいう吸い口についたフィルターの役割を水が果たしており、身体に取り込む有害物質は減っていると言えます。
③シーシャはタバコ葉を火で燃やすのではなく炭で蒸らすため、有害物質が発生しにくい
紙タバコの燃焼温度が800~900℃(吸う時は空気が入り1000℃程度まで上昇)であるのに対し、シーシャの炭は120~150℃程度であるため、熱する温度が低いです。これは電子タバコにも言えるのですが、加熱の温度を下げることで喉への刺激を弱め有害物質も大幅に減少できます。
これらの理由からシーシャは有害物質が紙タバコと比較して少なくなっているのです。
シーシャで実際に摂取する有害物質の総量
ここまで、シーシャの煙の成分は紙タバコと比較すると有害物質の割合が低いと書いてきましたが、総量はどうでしょうか。というのも、シーシャは1セッションで2時間程度楽しめる嗜好品、かつ煙の量も紙タバコより多いです。
「いくら割合として少なくても摂取量が多ければ意味ないのでは?」そんな疑問にお答えします。
まずは、こちらのデータをご覧ください。
出典 : Al Fakher社の研究内容
こちらの研究は前提として、シーシャを週2回吸う人と紙タバコを1日1箱(20本)吸う人との比較が為されています。赤色が紙タバコ喫煙者、黄緑色がシーシャ喫煙者となっております。
グラフ左から NFD PM(タール)・ Nicotine(ニコチン)・Carbon Monoxide(一酸化炭素)となっており、紙タバコ喫煙者の方がより多くの有害物質を摂取しているとわかります。
そのため、シーシャ屋へ週2回程度訪れる方は紙タバコを1日1箱吸う方よりも喫煙行為における健康リスクは小さいと結論づけられます。
そもそも、シーシャを1回(2時間)吸う行為とタバコ1本を吸う行為を比較することは非常に難しいです。なぜなら、シーシャと比較して紙タバコの方が手軽に吸うことができ、シーシャと紙タバコそれぞれの喫煙者が同じ頻度で喫煙をするとは考えにくいからです。
そのため、こちらの研究のように、「それぞれの喫煙者が平均的にこの程度吸う」という前提の下の比較の方がより正当性があると言えます。
身体への害を最小限に抑えた楽しみ方とは
ここまで紙タバコと比較したシーシャの有害性についてまとめてきましたが、いくら軽度とは言え、害が気になる。そんな方もいるのではないでしょうか。
身体への害を最小限に抑えてシーシャを楽しむ方法は、ズバリ、ノンニコチンフレーバーを選ぶことです。タバコ葉の代わりにフルーツやサトウキビの葉を使用したフレーバーも存在するため、これらを選ぶことでノンニコチンでシーシャを楽しむことができます。一方、タールは燃焼の際に発生してしまいますが、シーシャを楽しむ上では最も健康リスクを抑えた楽しみ方になります。
ノンニコチンフレーバーはシーシャ屋さんの多くで取り扱いがあるため、気になる方はノンニコチンフレーバーでシーシャデビューすることも可能ですよ!
また、オンラインストアでもフルーツを使用して作られたノンニコチンフレーバーが販売されています。ご興味がある方はぜひこちらもご覧下さい!
正しい理解の上で、シーシャを楽しみましょう。(まとめ)
いかがでしたでしょうか。シーシャにはニコチン・タール・一酸化炭素を主とした有害物質が含まれています。ただ、その量は紙タバコと比較すると少ないため、ライトに喫煙行為を楽しむ方法としてシーシャを捉えておくと良いでしょう。
また、こちらの記事はあくまで参考情報としてご認識ください。(あらゆる喫煙行為には健康上のリスクが存在します。)正確なご理解のもとシーシャをお楽しみいただけると幸いです。