われわれが普段吸っているシーシャは、日本では「シーシャ」や「水タバコ」などの呼び方が一般的です。
しかし、この「水タバコ」を示す言葉は、世界中を見渡してみると様々です。エジプトをはじめとした北アフリカで主に用いられる”Shisha”,インドやパキスタンで用いられ、のちに英語圏に伝わったとされる”Hookah”,現在のトルコで用いられる”Nargile(ナルギレ)”、現在のイランで主に用いられる”ガリヤーン”などがあります。
今回はその中でも、「Shisha」と「Hookah」に絞り、世界中の各国でどちらの名称が主により使われているのかを調べていきます。調査方法としては、Googleが提供している”GoogleTrend“を使用していきます。
この調査は言語の違いなどをガン無視した大雑把な調べ方をしているので、もちろん実際に行ってその土地で感じる肌感とは異なることもあると思われます。あくまで豆知識程度にお読みください。
各国での呼称
下の世界地図は、Hookahがより使われている国、Shishaがより使われている国を地図上に表したものです。色が濃いほど、その色が示す名称がより使われている国です。グレーで塗られている地域はデータが十分にない地域になっています。
この地図を見ると、Shishaという呼称がより使われているのはカナダ、ヨーロッパ、北アフリカ、東・東南アジア、オーストラリアで、Hookahという呼称がより使われているのは南アメリカ、ロシア、アメリカ、南アフリカの一部であることがわかります。
次に、いくつかの国の呼称の違いに絞ってみていきます。今回紹介するのはアメリカ、ロシア、ドイツ、インドの4カ国です。
また、以後国ごとの呼称の紹介で出てくるグラフにおける、青色のグラフが”hookah”、赤色のものが”Shisha”を示しています。
アメリカ
アメリカは、圧倒的にHookahがより使用されています。また、その人気度がかなり高水準であることから、”Hookah”への注目度がかなり高いことが見て取れます。また、2013〜14年により”Hookah”注目度が上がるとともに、”Shisha”への注目度が下がっていることから、この時期を境に呼称がよりはっきりと定着したとも捉えられます。
ロシア
ロシアもアメリカと同様、”Hookah”という呼称がより一般的な国です。ロシアの場合は2015年あたりから水タバコの人気度、注目度が高まり、その中で呼称が”Hookah”に定着していったという印象が見られます。
ドイツ
これまでの2国ではHookahという呼び方が主流だったのに対し、こちらドイツでは圧倒的にShishaという呼称が多く用いられているようです。ドイツでは2011年ごろから水タバコへの人気度が右肩上がりに上昇しています。今ではシーシャ大国の1つとして数えられるドイツでは、人気のあるラッパーがこぞってシーシャフレーバーをジャンバイしたりしている例があることからも、その水タバコへの注目度が伺えます。
ドイツのラッパーが販売するシーシャフレーバーブランドは下の記事で紹介しているので興味がある方はぜひ見てみてください。
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インド
インドは、冒頭でも紹介したように”Hookah”という呼称の発祥の地とされている地域にあります。そのためもちろんShishaに比べてHookahがより使用されていることがわかります。
なぜインドにおける人気度がこれほど低いのか、疑問に思ったのですが、もしかすると英語での検索ではなく、ヒンディー語などの現地の言語の方が検索の際に用いられているのかもしれません。
世界でのShishaとHookahの使用比較
下の画像ではすべての国を対象とした人気度の比較を見ることができます。このグラフを見ると、”Shisha”と”Hookah”はほぼ拮抗しており、どちらの方がより一般的に使用されているとはいえないことがわかります。直近ではShishaがHookahを上回っているみたいですね。
ただ、左の棒グラフを見ると、平均的には”Hookah”がわずかに上回っていることがわかります。
いかがだったでしょうか?冒頭でも申し上げた通り、これは実際の現状とは異なる場合もあり、あくまでgoogletrendを使用して調べた場合の結果です。
もしかすると、日本で”Shisha”という呼称が定着したのは、初期に日本に水タバコを定着させた方々が、”Shisha”という呼称を使用している地域からその文化を輸入してきたからかもしれませんね。
以上、各国での水タバコの呼称の比較でした。